55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

誰にも怒られない。注意されない。個の自由が守られるまち、ダブリン

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ダブリン5日目は土曜日。

いつもはみんな学校へ行ってしまって誰もいないキッチンでごはんを食べるのだけど、今日は土曜日だからシェアメイトのマグゥが遅く起きてきた。

そういえば、昨夜はおめかししてシェアメイトのジャスミンと出かけていった。

尋ねたら、クラブに行ったそうだ。

なんだか、若いっていいな。日本にいるときはあんまり思わないのに、ふっと羨ましくなった。

マグゥは大学のインターンシップで1年間ドイツから来ていて、生物学を勉強しているのだとか。

それも、いいなぁ、と思った。

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さて、土曜日なので、テンプル・バーにフード・マーケットが立つらしい。

朝、ずっと引きずっていた原稿も書き終えて、天気も久しぶりの青空で、気分は軽くルアス(路面電車)でジャービスという駅まで行き、テンプル・バーに向かう。

テンプル・バーは古い街並みを再開発した活気あるエリア、中心となっているのがテンプル・バーというバー。

入ってみたら、土曜日だから、LIVEが始まっている。

エールを半パイントオーダー。€3.8。ステージ近くの椅子が空いていたので座る。

演奏される曲はオアシスやロキシー・ミュージックジョン・レノン

土曜日とはいえ、昼間から店は満員。

外にまで溢れかえって飲み、話し、馬鹿笑いしている。

とくに元気なのが女たち。

なんて元気なんだろう。

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この街に来て、何だかラクで、気持ちが伸びやか。

いったい何でだろう? と思っていたのだけれど、理由がわかった。

誰にも怒られないし、注意されないのだ。

オーダーに迷って後ろに列ができても、ビール半パイントで長居しても、どこで誰の写真を撮っても、赤信号で渡っても、誰にも何にも言われない。

今日はスタバで大きなソファに寝ている人がいたけれど、何にも言われてなかった。

そして、目が合うと必ず微笑んでくれるし、ぶつかると“Sorry”と必ず言ってくれるし、遠い目をしていたら、“Are you OK?”と声をかけてくれるし。

一人ひとりに余裕がある感じ。

とくに中高年の男性が優しく、とても親切。

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フード・マーケットではダーク・チェリーを2回買って、生牡蠣を食べて、ジェラートとヨーグルトとバーガーも買った。

どのファーマーも、アイルランドで採れたこと、自分の畑で育てたことを嬉しそうに語ってた。

 

迫害され、剥奪され、蹂躙され続けた長い長いこの国の歴史。

それが、個の自由を守り、他者の無事を祈る気持ちに繋がっているのかな。

街のあちこちにある独立の父/戦士たちの銅像が、空を旋回するカモメたちが、一人ひとりの平和を守っているように思えた。

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