55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

レオナルド・コーヒーとグラタン・ド・フィノワ

さあ、4週目のスタートだ。
と張り切ってはみるものの……U2ライヴとモハーの断崖の後で、からだはheavy、心はempty。
4人のクラスメートが帰ってしまって、新たなクラスメートが来る日。掲示板を見ると、私の名前が一番上。そう、一番の古株になってしまったのだ。

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クラスに入ると元気で知的な女子が二人。イタリア人のエリカとジュリア。誰よりも早く席に着いている。
授業が始まると、喋る、喋る。イアン(先生)の質問に誰よりも早く答え、先生が「ちょっと待ってね」と言うほど。
やっぱり元気なのは圧倒的に女の子だ。

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この学校は夏場、ヨーロッパからクラス単位で留学生を受け入れたりするので部屋も時間もいっぱいいっぱいで、ZIG ZAGスタイルといって、午前と午後の授業が曜日で入れ替わる。
月・水・金は午後からなので、とても助かる。
代わりに火・木は午前9時からだけど、その分午後に出かけることができるからそれも嬉しい。
90分授業が2コマで途中に休憩が15分。娘のクラスは休憩時間も席に座っている子が多いが、私のクラスはほとんどの生徒が先生よりも先にサーッといなくなる。そしていい香りのコーヒーを片手に帰ってくるのだ。

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今日、初めて「コーヒー買いにいく?」と声をかけてもらった。ちょっと嬉しい。学校の近くにあるレオナルド・コーヒーはカフェ・ラテのテイクアウトが€2.2。安い。でも、本格的なコーヒーで、泡立てたミルクを注ぎ入れるときはちゃんと綺麗な模様が描かれる。
クラスメートたちと一緒にコーヒー片手に戻ってくるとジョン(先生)がクラスに行こうとしていたので追い越して部屋に入る。

 

ジョンの授業は文法もやるけれど、2〜3人でちょっとした話題について話し合うことが多い。たとえば「いらないけど、つい買っちゃうものって何?」とか。
そして生徒から必ず「ジョンは?」と尋ねられ、ひとしきり自分の話をする。
ジョンの「いらないけど買ってしまうもの」はスーツで、理由はスーツを着ると立派に見えるから。でも、着る機会がめったにないから、クローゼットにスーツを並べては「誰か結婚するか亡くなるかしないかな」と考えているそうだ。

 

さて、夕方授業が終わり、このところ外食が続いて財布も胃腸も疲れているので、家ごはんにする。
青りんごといただいた新ジャガがあるので、ポークソテーりんご添えとグラタン・ド・フィノワをつくることにして、豚肉と生クリームを買いにいく。
スーパーに行くと、食材が安いのに感動し、ついつい多めに買ってしまう。
今日は果物をたくさん、ペチャッとつぶれた形が可愛い桃と赤いりんごとレモンとバナナ、そしてブロッコリーと青ネギ(!)、そして燻してないベーコンも買ってしまった。
豚肉はロースの厚切りを3枚(600g)、生クリームは500gのを買ったのに、全部で€16(2000円ちょっと)。
嗜好品のアルコール類は日本と変わらないけれど、生活必需品、とくに食材は安くてびっくりしてしまう。

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家に戻るやキッチンに直行。グラタン・ド・フィノワが好きと言っていたアレクシ(シェアメイト。いまはクラスメートでもある)を誘って、一緒に夕飯を食べる。
席に着くと「レストランみたい」と目を丸くして「いただきます」と上手な日本語でアレクシ。
グラタン・ド・フィノワは前にクリスマス・ホームパーティーでつくって以来だったけど、頂き物の新ジャガが美味しくて、いい感じに仕上がった。
「これは、本物のグラタン・ド・フィノワだ」とアレクシ。りんごをポークに合わせるのは珍しいそうで、それも気に入ったようだった。

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オススメの音楽を聴きあいっこしながら、2時間以上食べ続けた。デザートはアレクシが買ってきたヨーグルト・アイスクリーム。
気がつくと、からだは軽く、心はすっかり満たされていた。