55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

ファイナル・ウィークに突入。500万人の新入生がやって来た

f:id:lifeischallenge:20170906180336j:image

遂に学校は10週目に突入。
長いと思っていたけれど、途中から加速度がつき、後半戦の早かったこと。
9月に入ったことだし、新しいクラスメイトはいないだろう。最初の1週間、しっかり味わわなくちゃ。
と学校に入り、クラス編成の貼り紙を見ると、んんん? 娘が同じクラスに入っている。
「な、なんで〜〜?」と動揺する娘に統括教師のアンドリューがやってきて、娘のクラスは私たちのクラスに併合されたとのこと。
他の生徒が先週末で帰ってしまい、娘のクラスは一人になってしまったらしい。
「とにかく今日一日様子を見て、必要があればまた考えるから」とアンドリュー。どうも、スペインから大量の生徒を受け入れたらしく、部屋も教師も足りない模様。


「仕方ないよ。とにかく今日は先生もいないだろうから。私のクラスはアンジェラもいるし、大丈夫だよ」と娘を見ると、なんと目から大粒の涙。
そこへやってきたアンジェラ、「何が起こったの?」と目を丸くする。
不安なのはわかるけど、何も泣かなくても……。
アンジェラも背中を押してくれて、「絶対嫌だ」と言う娘をなんとかクラスへ。
仕方ないので、アンジェラと私でサンドイッチ。娘と席を並べる日がくるなんて、まさか思わなかった。
クラスには元気なイタリアン・ガールと、大人しそうなスパニッシュ・ガールが増えている。

ジェラルディン(先生)が言うには、今週は500万人のスパニッシュ・スチューデントが、来週は500万人のイタリアン・スチューデントがやってくるから、学校も大わらわなのだそうだ。


「それって……インヴェイジョン?」とアレッサンドロ(ちょっとふざけたイタリアン・ボーイ)。
確かに。人口450万人の国に500万人の留学生がやって来たら、“Invasion (侵攻)”だ。
ドニゴール出身のジェラルディンはmillion という言葉が大好き。どんなこともネガティヴに受け取らない大らかで素敵な女性だけれど、今日は朝9時から夜の9時まで授業があるそうで、さすがにウンザリしている様子。
今日は1コマ目も2コマ目もジェラルディンで、ジョンは総勢15人のスパニッシュ・スチューデントのクラスを受け持つとのこと。
ジェラルディンは娘のことを心配し、ゆっくり授業を進めてくれた。ペアも最初は二人で組んで、英語で会話。娘もなんとか気を取り直して頑張ったが、授業が終わるや、「やっぱり嫌だ、アンドリューに言いにいく」と息巻いている。

さすがに2コマ目が終わってからにしたほうがいいよ、と落ち着かせ、レオナルド・コーヒーを買いに行こうとクラスを出ると、ちょうどジョンが深刻な顔をしてやって来た。
「こんなのはクレイジー。君一人じゃなく、もう一人生徒を増やして、明日は前のクラスを復活させるから」
初日からずっと娘のクラスを担当し、気にかけていてくれたジョン。ありがたくて涙が出そう。でも、スパニッシュ・インヴェイジョンに一人立ち向かっているジョンはジョンで辛いのだろう。

 

なんとか2コマ目も終了し、晩ごはんはFish Shackのフィッシュ&チップス。
ストレスから解放された娘は胃が巨大化してどんなに食べてもお腹がいっぱいにならない様子。
私もホッと安堵のため息をつく。
貴重な最後の1週間を、娘と同じクラスで過ごさずにすんで本当によかった。だって、会話する必要なんてほとんどないからね。
ビールがいつも以上に美味しい月曜日の夕方。

お会計は、ビックリするほど高かった(>_<)

 f:id:lifeischallenge:20170906180458j:image