55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

クジラとオーロラを観にいく

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ホエール・ウォッチングには嫌な思い出があって、もう二度と行かなくていいやと思っていた。
去年行ったニュージーランドのカイコウラ。
確かにクジラは見えた。イルカも見えた。でも、船酔いでそれどころじゃなかった。だから、もういいと思ったいたのに……。
アイスランドのクジラはきっと大きいんじゃないか。
こんなに寒い海にいるくらいだから。
そんな気がして、昨日ホエール・ウォッチングを予約した。

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3時間という短さもいい。料金は10000kr(1万円)くらい。でも、アイスランドまで来て、そこをケチっても仕方がない。そんな気分になるほど、ここは何もかもが高い。
このツアーのいいところは“Whale Guarantee”というのがあって、クジラもイルカも何も見えなかったら、2年以内なら見えるまで乗船できるというところ。
老舗のElderingというところが催行していて、パスポートを探してくれたReykjavik Sightseeingを通して予約。

 

ボートツアーもあるけれど、ここのは船が大きいのでそんなに揺れないだろう。
乗ってみると、いい感じ。前回の反省をもとに、舳先近くに立つ。
風に吹かれながらできるだけ写真は撮らずに、波に合わせて深呼吸。
船はどんどん沖に出て、レイキャビクの街並みだけじゃなく、富士山のように稜線の綺麗な山も見える(有名なキルキュフェトル山かなと思ったけど、位置関係を見ると違うらしい)。
天気が悪いせいもあって海は黒々として、クジラもイルカも顔を出す気配はない。
沖に出るほど波は高く、船は上下左右に揺れる。でも、舳先の近くに陣取っているので波乗りするようにバランスを取れば大丈夫。

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風は吹き飛ばされそうに強く、それでも海鳥はその風に乗って飛んでいた。この冷たく深い海の底にいる生き物たち。どんな環境でも生きていく多様ないのち。凄いなぁ……。

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曇天の中、強風に煽られながら3時間。結局何も見えなかった。また乗れるチケットをもらって、喉と手を温めるためにカフェに入る。
手作りFish Soup2090kr、アップルパイ1200kr、コーヒー500kr。高いけど、居心地もよくいいカフェだった。

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市内をぶらぶらできる唯一の日だったので、ハットルグリムス教会のあたりまで歩く。クリントン元大統領が「宇宙一美味しい」と言ったことで有名なホットドッグには行列が。
食べてみると、フライドオニオンと生の玉ねぎが両方入っていて美味しかったけど、まあ普通。
ただ、450krという値段がこの界隈では破格に安くて嬉しい。

食べていると、初めて見る鳥がパンをもらいにやってきた。

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教会の塔からは街を一望。東西南北、どこを見渡しても可愛い家々。いま行ってきた海も見える。

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このkヘルシーなアイスクリームは美味しかったけど2スクープで1000kr。クロワッサンとチョコバンズを買って帰り、夜のツアーに備える。WOW airを予約する際、うっかり「ノーザンライツ・ツアー」のバウチャーも一緒に買ってしまったのだ。

催行は、空港までのシャトルバスも運行している大手、FlybusReykjavik Excursions。
21時半ピックアップ、22時出発でケプラヴィーク空港の近くまでオーロラ・ハンティングへ。
このツアーもオーロラが見えなかったらまた乗っていい、という保証つき。
雲がかかっているから、こっちもたぶん無理だよね……と言いながら娘と乗り込む。
車内はいっぱいで、後ろの席には子どもたちも。こんなに夜更かしして大丈夫かな。

1時間くらいかけて雲が切れているところへ出て、何にもない駐車場みたいなところでひたすらオーロラを待つ。
バスが5台くらい並んでけっこうな人数。着込んできたので寒くはない。
しばらくすると、白っぽいモヤモヤしたものが少し見えてきて動いている。
初めて一眼レフをマニュアル設定にして撮ってみると、肉眼では見えない緑の光が映った。


ISO1600、絞り4.6でシャッタースピードは2秒。
オーロラにも光の強さで段階があり、強いときには光の色も肉眼で捉えられるらしいが、今夜のオーロラは見えない。
「カメラには映るの?」と同じツアー客に聞かれ、写真を見せると「わーっ、綺麗! Good job!」。なんか、嬉しい。
娘のCanonのカメラにはモヤモヤしてあまり綺麗に映らず、やっぱり自然を撮るにはNikonなのかな、なんて話しながら、1時間以上ひたすら夜空を見上げてた。

カーテン状に広がったり巻き上がったり、星空をバックにうごめく不思議な光。

ここは……娘と来るより、恋人と来るところだなぁ。

 

部屋に戻ってきたら2時半。明日もツアー。早く寝ないと。
アイスランドの一日一日はやたら忙しいのだった。