55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

オーロラと温泉の宿、“Frost & Fire”へ

アイスランドは車がないと何処へも行けない。
34万人しか住んでいないのだから、電車はもちろんないし、バスの便も限られている。
レンタカーを借りない旅行者はレイキャビクに滞在してバスツアーを利用するのがいちばん便利。
だから、最初はレイキャビクに6泊しようと思っていたのだけど、最後の2泊はクヴェルゲルジというオーロラがよく見えて温泉が噴き出しているまちに泊まることにした。

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予約したのは半年前。
娘の誕生日を、温泉に浸かりながらオーロラが見て過ごす、という夢を描いてその宿に決めたのだ。その名も“Frost & Fire”。レイキャビクからのバスは一日に3本しかないから忙しい。

というのも、ホエール・ウォッチングに再トライすることにしたから。
朝から雨で、とても見えそうにないけれど、せっかく「クジラ保証」があるのだし、もったいなから乗船することに。
天気は前回よりもずっと悪く、黒い雲がかかって雨風が吹き付ける。
舳先近くでずっと向かい風と雨を浴びてきたけれど、さすがに2時間近くもすると寒くなって、他の乗船客と一緒に船内に入った。
船内には船酔いしたのかぐったりして眠っている人がいっぱい。
私も寝るか、と思った時に、「11時半の方角」という声が聞こえた。
みんながザワザワし始める。慌てて外へ出て舳先のほうへ行くと、白い水飛沫が見えた。

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“Jumping”という声が聞こえたけれど、遠くて雨も降っているし、あまり見えない。
そのうち、また水飛沫。“Jumping again!”という声。
結局、私の目は姿を捉えることはできなかったけれど、後から聞くとミンククジラだったそうだ。ほとんどイルカみたいな小さなクジラ。そう言われると見えた気もしてくる。
とにかく見えたということで、ツアーはチケットの再発行なしに終了。
まあ、2回も船に乗れてよかった。

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昼食は、途中のコンビニみたいな店でソーセージとパン、ケチャップを買って帰り、ゲストハウスのキッチンでホットドッグをつくって食べる。
とっくにチェックアウトの時間は過ぎているのに厚かましい私たち。
でも、大目に見てくれて、ありがたかった。
Guesthouse Arkturus。お茶とコーヒーがいつもたっぷり用意されていて、キッチンは清潔で広く、部屋は温かく、居心地のいい宿だった。

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雨が止まない中、重い荷物を抱えて移動。ローカルバスでMjoddというレイキャビクの東端の駅へ行き、セルフォス行きのバスに乗り換えて37分。
バスを降りてからが遠かった。

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10分で着くはずの宿は、荷物を抱えて山道を登り、30分近くかかって到着。
あちこちで湯けむりが上がり、イオウの匂いが立ち込め、側には清流が流れている。
ちょっと黒川温泉みたい。いや、別府に近いだろうか。
露天風呂は水着で入らなければいけないことを除けば。

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夕食は宿に併設のVarma というレストランで。
泊まり客でないお客さんも予約して訪れる人気の秘密は、Hot Springで何時間もかけてつくる料理ゆえ。
地球の熱で料理したランゴスティーニのスープは、初めて食べる味の濃さだった。
そして、雨の中、傘を差して入る露天風呂は、なんとも言えないあたたかさだった。

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