55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

アイルランド共和国第2の都市、コークへ

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アイルランドの南端にあり、グルメの街としても知られるコーク。
お世話になっているアイリッシュパブのマスターや畑仲間の大推薦もあって、訪れたいなと思っていた。
ダブリンからの日帰りツアーも企画されているけれど、せっかくなら泊まって、そこからディングル半島へも行きたいと、宿を予約した。
コーク工科大学の近くにある、学生向けのアパートメントタイプ 「Abbeyville Apartments」2泊で€132(ダブル)。
オンシーズンでこの値段は安い。
コークまでの往復は、Go Busという民間のバス会社にして、二人で€40(学生料金)。これも他と比べると破格。金曜日は学校を休むことに。

 

というわけで、木曜日は、翌日が最終日となるアンドレア(スパニッシュ・ガールでケンブリッジの英検を受けるために6週間留学していた)と挨拶。
将来は食べもの関係の検査技師になりたいとか。夏場、バカンスを兼ねて来ている他の子とは違って、ノートも素晴らしく綺麗で勉強する気が満々だった。
語学学校にはいろいろなタイプの学生がいるけれど、授業中にスパニッシュやイタリアンをベラベラ喋られると先生はやる気が失せるだろうなと思う。
アンドレアのようにやる気があれば、仕事への誇りも保たれるというもの。
記念に写真を撮りたかったなーと思っていたら、放課後なんと2回もばったり遭遇。会いたい人には会えるのがここアイルランド、と松井ゆみ子さんも言ってたな。

 

娘もクラスメイト(でシェアメイト)のマリエレナに夜中に挨拶。イタリアに来ることがあったら、必ずペルージャを訪ねるよう言われた模様。

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荷物を詰めて早めに寝て、金曜日の早朝バスに乗ってシティセンターへ。朝の光がとても綺麗で、やっぱり早起きは三文の得だなと思う。
こちらには“Early Bird Menu”というのがレストランやパブには必ずあって、朝だけでなく夕方の早い時間帯に入ると少しお得なメニューが用意されている。
“The Early Bird Catches The Warm 早起き鳥は虫を捕まえる”が語源だ。

 

8時半初のバスに乗り、ノンストップで11時半にはコークのバスステーションに到着。郊外にある宿に行っていると時間がもったいないし、コインロッカーもないので、荷物を背負ったまま街を歩く。
ダブリンに続くアイルランド共和国第2の都市だが、53万人が住むダブリン(州の人口は135万人)と違って人口も12万人とぐっと小さい(州の人口は52万人)。
ダブリンの中心地をリフィー川が流れているように、コークの中心はリー川が流れていて、街の中心に川があるって本当にいいなと思う。
カモメや鳩もダブリンとは違ってのんびり歩道を歩いている気がする。

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ちょうどお昼時に、イングリッシュ・マーケットを訪ねると凄い人出。マーケットは大好きだけど、いかんせん荷物が重い。でも、凄くフレッシュで美味しいりんごジュースと、チョコレートとお茶とハチミツと塩を買って、2階のカフェ“Farmgate Cafe”へ。観光客らしき人に混ざって地元の人もいるような。

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1610年に始まり、1786年、イギリスの支配下にあったときにいまの形になり、1840年に出来たアイリッシュ・マーケットと区別するためにこの名前になったという。

さんざん迷って、Today’s Special のステーキと今日のスープを注文し、壁を見ると、強い意志が覗く女性たちの写真が。
1914年(イースター蜂起の前)にアイルランドの自由を勝ち取るためにできた女性たちのグループ、Cumann na mBan。

圧政に立ち向かい、地元のために闘った女性たちの顔は、気高く美しかった。

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ステーキはアイルランドに来て食べたステーキの中でいちばん美味しく、「ブレッド&バター・プディング」は山下直子さんの『絶景とファンタジーの島 アイルランドへ』(イカロス出版)にあった通り、絶品だった。

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チキンもポークもスモークサーモンも買いたい気持ちをぐっと堪えて、街をつくった功績者、聖フィンバー大聖堂へ。

アイルランド最大と言われるパイプオルガンの音と精緻を極めたステンドグラス、フランス・ゴシック様式の建築はため息が出る美しさ。

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そして坂を上って街のシンボル的存在、聖アン教会へと歩く。
1722年に建て直され、1750年に完成した37mの鐘楼は登ることができ、途中でヒモを楽譜通り引っ張ると上階の鐘が鳴る仕組み。自分たちは聴くことができないが、上がったときに「アメージング・グレース」が聞こえてきた。

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坂の多い起伏に富んだ街は神戸同様美しく、17時の閉館時間まで強風に煽られながら街の風景を楽しんだ。

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ダブリン以上に空が広く、人が温かく、海鳥がのんびり羽ばたいている街。

フィッシュ&チップスを食べたあと、ようやくアパートメント行きのバスに乗り込んだが、運転手さんの親切さもハンパなかった。

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