55歳からのアイルランド留学日記

3ヵ月、ダブリン郊外の語学学校に通いつつ、ケルトの風に吹かれてくるよ〜

ダン・レアリーに夕陽が沈む

ここダン・レアリーの天気は気まぐれで、降ったり晴れたり、強い風が吹いたり凪いだりを一日のうちに何度も繰り返す。
朝から雨模様、野菜をたくさん入れたスープをつくったり、たまった洗濯物を2回に分けて洗濯したりしていたら、次第に雲が去って太陽が見えてきた。

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4週目に入った授業もやっぱり降ったり晴れたりで、今日は雨模様。
ディベートは苦手だ。自分の意見はさておき、賛成派と反対派に分かれて議論する。イタリアやフランスの子たちは慣れているのか、凄い勢いで話す。私も議論は嫌いじゃないけれど、どうやっても自分が賛同できないテーマだと言葉が出てこない。いや、言葉が出てこないのは、賛同できるテーマでも同じか。要は語彙と文法の問題。
それに加えて、大勢がいっぺんに喋るから、教室は喧騒に包まれる。誰かが話しているときに遮ったり、大声で持論を滔々と述べる人がもともと苦手なので、辟易としてしまう。
まあ、それも言い訳で、もっと英語を聞き取れるようになれば、ストレスも少なくなるのだろう。

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授業が終わったあとは、ダン・レアリーの駅で待ち合わせて、明日日本に帰る友人と最後の食事。結婚と恋愛に寄ったテーマで友人に話を聞く娘。どんどん耳年増になっていく。
友人の話とシンクロするように窓越しに見える空はかき曇り、やがて海と空の境がないほど灰色に。
テディズ・アイスクリームを食べさせてあげたかったけど諦めて、デザートにアイスクリームを取ってゆっくり食べる。

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そのうち太陽が戻ってきて、外へ出たら海が紺碧に輝いていた。

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ダン・レアリーは、ダブリン中心部からDARTという電車で25分の海辺にある高級住宅地で、昔は港町として栄え、ロイヤル・マリーン・ホテルという高級ホテルには英国王室も泊まったとか。
私にはもったいない、こじんまりとして上品な街で、ダブリン市街から帰ってくるとほっとする。
友人も気に入ったようで、何度も「いいところだね」と言っていた。
彼にも大雨の過去はあるけれど、いまはとても軽やかで人生を楽しんでいる風情。
海辺には移動式遊園地が出現し、アイスクリームやフィッシュ&チップスの屋台も並んで、八月を待ち構えているよう。

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2kmくらいはありそうな半円に弧を描く埠頭の先まで歩いてみたら、だんだん夕陽が沈んできて、海鳥は最後のごはんを捕まえて巣に帰っていく。
そうか、ダン・レアリーはアイルランドの東側、アイリッシュ海に面しているから夕陽は見られないと思っていたけど、ここまで来れば水平線まではいかなくても見えるのか。

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「旅の最後に、気持ちのいい場所で夕陽が見られてよかった」と友人。「映画のエンドロールが流れてきそう」と。
降ったり、晴れたり。
繰り返しながら、人生は進む。

 

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